そんな日常の中でも楽しみというのは有る訳で、実際その点については完全に充実した日々を送っていると思う。
昨日はニュージーランド人の友達と地元の駅で会い、酒を中心とした酒晴(サカバルと読む)で夕食を食べた。
昨日は友達の彼が売っている蜂蜜をくれた。今まで5種類くらいもらってるが今回は一番私の好きな味のやつをもらった。ニュージーランド産天然蜂蜜で最近は色々お客さんを増やしているみたいで、そう言った話を聞くと私も嬉しくなる。仕事を始める前は一緒に大井埠頭に行って積み荷を手伝ったりしたっけ。
ちなみに彼の最近のお客さんは成城石井、安全すたいる、等かなり有名なところが多い。特にこの安全すたいるという会社は通販で天然食品を売っているようでかなりポテンシャルが高いお客さんであるといえる。
今回はこれをもらったのだが、お店で急遽試食会が始まりそれをお店に寄付する事になった。結果的に彼はオーダーを結構その場でもらっていたので、商売何が有るかわからないものである。
今回即時購入を決めたお客さんはなんと蜂蜜を美容液代わりに使っているらしい。素晴らしくお肌が綺麗な熟女だったから私も蜂蜜を顔に塗ってみようかしら?!
先週の日曜日は池袋で用事があり色々飲んだり食べたりお金を使ってしまった。まずランチは東京藝術劇場のなかにあるベルギービールカフェ ベル・オーブ東京藝術劇場にいって、よく覚えていないけどフリッツとベルギービールのでかいのを飲んだ。
ファット!
かなり退廃的日曜日である。しかし昼ビールのこの背徳感がたまらない。まああまり好きな味じゃないビールだったけどオープンスペースのこのレストランは開放感があって好きだ。特に日曜の昼あたりのリラックスした雰囲気がいい。
その後は腹ごなしもかねて鬼子母神神社に行って来た。
実際この鬼子母神神社は非常に雰囲気がいいから私は心が落ち着くので好きだ。池袋の喧噪を完全に忘れる事が出来るいい場所だと思う。
その後はお決まりのルート。池袋ジュンク堂へ。そこで買った本がこれ。
これは昔ヴィレッジバンガードで立ち読みした事が有るが、英語で読むのは初めて のThe Invention of Solitude 。Portrait of an Invisible manは彼の父親との関係、一人の男性が有するある種絶対的な「孤独」「空間」というものに焦点が当てられている。邦訳だと「孤独の発明」となっているけどこのSolitudeという言葉には「孤独」という言葉が持たないニュアンスを含んでいると感じる。こういう時に「ロストイントランスレーション」だなと感じてしまう。ポールオースターはなぜか大学時代から読んでいる作家の一人。でも最近は英語強化年間に突入しているので原点を当たる事に。
これを読んでいる時私は自分の父親の事を考えざるを得なかった。急死してもうすぐ丸四年である。私は一生彼の残した絶対的に「理解」し得ない何かを探し続けるのだと感じているし、実際自分の最近の読書の傾向としてはそうしたもの知らずのうちに求めている気がしてならない。
この本の中で、父親の死後筆者は様々な父親の「Solitude」に触れる。亡くなってしまった以上物理的な接触は無くなってしまう訳だけど、実際その物理的な存在が無くなったからこそ理解出来る存在というものがある。彼の父親にとって「Death was a way out, the only legitimate escape」だったのだけど、残されたものにとってはそうはいかない。実際私の父親は殆ど完璧とも言える最期を迎えた、苦しまずに、それも軽井沢というロケーションで。でも我々家族が如何にトラウマを抱える事になったかかれは知らない。
結局筆者は「Impossible, I realize, to enter another's solitude」だと言っているが、私もその点は同意する事この上ない。「不可能な事」をしようと思うその労力が時に大きな苦悩を呼ぶのだと感じる。
結局立ち読みのつもりが買ってしまった。いつものパターンである。
そう、今は英語強化年間開催中なのであって、時間が有ればなるべく読むようにしている。最近読み終わった本の一つはこれ。
これは例のジャーナリストの友達が進めていたので読んだ。
私が読んで最初に思った事は徹底した「英国主義」の描写である。バトラーなんていう職業も英国の社会システムを考えるとここでしか存在しないモノだと感じる。実際イシグロも、「大陸の人間にはできない仕事」だと言っている。
この本の美しさは、過ぎ去った時代への郷愁とともに理想を抱く人間達の描写、また全体に見える「subtleness」といものが彼の日本人としての感性を見て取れるところだと思う。流石ブッカー賞受賞作だけあった文章は美しい(らしい、、。)。
しかし読んでいて主人公の言動一つ一つが非常にもどかしく感じられ、まあそこがこの本の魅力なのでは有るが、やきもきしながら読んだ。要するに、徹底した職業意識、またそこに彼が感じている美学というものがある種中心になっている訳なんだけど、それが二度と戻らない時代を象徴しているかのようで読者に与えるインパクトは大きい。
イシグロの作品は他に2作程読んでいるが、他は駄作に思えてならない。特にNever let me goは「は?」って感じだった。まああれがいいという人も多いけど私には良さがわからなかったな。
「二度と戻らない時代」といえば最近読んだこれもそれを強く感じさせる。ジョージオーウェルのカタロニア讃歌である。Homage to Catalonia
Oh Spain! ここで描かれているスペイン人、スペインのオーウェルによる描写はかなり私が実際にスペインで見たものとオーバーラップする。大義を抱いてスペイン内戦に参戦したオーウェルが体験するのは、全く想像とはかけ離れた世界。武器の調達もままならない無政府主義者の軍隊、シラミと格闘するキャンプ、等々、読んでいて何カ所も笑ってしまう部分があった。文章から人間性が見えるとはこの事だと思う。私はこの読書を通じてオーウェルのもっとファンになってしまった。昔ファイナンシャルタイムズで「我々の時代ははどうしてオーウェルを有しないか」という事をのせていたけど、政治評論や社会論を彼のように表す人はいない、という様な事が書いてあったと記憶している。要するに彼もまた「時代の産物」なのかもしれない。
スペイン内戦には世界の文豪や様々な人が実際に戦火を見ており、この戦争が思想的、社会的に持った意味の大きさを知る。私としては、混沌とした時代、皆が様々な社会システムに対して理想を持っていたわけで、ファシズムと戦ったり、共産主義を標榜してみたりとある種「自由」というものがあった、と理解している。今は社会が成熟しそうした「自由」を謳歌する事が出来ない。1930年代等様々な戦争をとおして悲しみ、苦悩を経験はしたけど、人々には「希望」や「理想」あったのだと感じる。
忘れないうちに、これも先週読み終わった本の一つ。A Greedy Man in a Hungry World: How (almost) everything you thought you knew about food is wrong
これはロンドンに住んだ事のある人間だったら絶対色々と笑ってしまう本だと思う。彼はレストラン評論家としても有名だけど、実際はジャーナリストで色々なトピックをカバーしているらしい。
内容としてはあまり満足のいくものではなかったけど読んでいて楽しかった。まあこの手の本はもう結構読んでいるから新しい知識の習得というものは無かったけど、イギリスやその他ヨーロッパ諸国で跋扈する「サステナビリティ」に対するある種信仰心のようなものに疑問を投げかけている訳でそう言う意味では一読に値すると感じる。個人的な感想としては、尻切れで終わっている感が否めない。
はあ。なんかつかれてしまった、、、、。
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